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リレー小説
第13話
著者 : 蛍 さん


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少年と戦い始め、一時間は経過している。
「ねぇ、君は、だれなのさッ!」
必死で、攻撃をかわしながら、
その子に言えた言葉は、それだけ……。
なにせ、インキュはともかく、こっちは全力闘志だ。なのに、ちっとも、当らない。
攻撃が、見透かされてるような……。
「あれ?よくわかったね。僕には、君たちの心の中が読めるんだ」
ひょいっと、身をよじりながら、しゃべり始めた。
「あ、そうそう、僕の名前は、『少年』じゃなくて、
『リア=クリカル』って、いう、立派な名前があるんだからね……」



この空間で、どれくらい、ラグナスと戦っているのだろう。
「……少なくとも、小一時間は経ってるよな……」
『口出しは余計かもしれんが、主よ。このような輩なんぞさっさと殺ってしまうに限るぞ』
「〜〜〜っ!俺もさっさとかたをつけたいんだが、いざ、攻撃しようとすると、
 アルルの顔とラグナスの顔がだぶって攻撃できね−んだよっ!」
『(なぜ、アルル殿に見えると、攻撃できんのだ?)』
攻撃をよけつつ、とんでもないスピードで、思考を働かせる。

(あのガキの空間で、ラグナス=アルルになるのはオカシイ。
 ……視点を変えよう。アルル達は、ついさっきまで俺たちがいた空間にいて、ここは、全く違う空間……。
 ここまではいい。
 で、向こうの空間で、ラグ=アルルで、俺=あのガキ)

ひょいっと、ラグナスの攻撃をよける。

(おっ、なかなかいいできだぞ。
 んで、ラグがアルルに見えるのは、この空間と、アルル達がいる空間との接点が接触するから……
 なるほど、そうだったのか)

自分の説に、自分で納得するやつは珍しい。
と、ふっとラグナスがアルルに見えた。
「テレポートッッ!!」



「『リア・クリカル』…?」
と、突然、突風がおこった。
「な、なに?」
しばらくすると、人影が見えてきた?
「つ、疲れた……」
「シェゾ!?」
「ラグナスもいるぞ…。くそっ!」
かなり、力を消耗したみたい。
「と、とにかく、休んだ方が……」
「ダメッ!」
突然、少年…じゃない、リアが叫んだ。
「ダメッ!ダメダメダメダメ。絶対、ダメッ!」
さっきまで、不適に笑っていたリアじゃ無く、なにやら、ものすごく子供っぽい。
あ、でも、この子って、6歳もみたなく見えるよーな……。
「な……。さっきまで、ひょいひょい攻撃よけてるかと思えば、
 今度はぎゃぁぎゃぁさわぎたてて……。一体、なんなのよ。あんたは!」
「!……僕はこの神殿の『守りし者』だ!」

そして、リアはなんともオカシナ話をしてくれた────

「……実は、この神殿には、昔、ある魔物を封印しました。
 が。その魔物、あまりに力が強いため、人間たちは、秘宝を使い、
 未来の力ある魔導師に、その秘宝を用い、
 この神殿を完全に消滅してくれるよう、望みを持ちました。
 ただし、この秘宝、あまりの力の強さに、それを使用する魔導師さえも、喰らうといわれます。
 そのため、この神殿の最深部に行きつくまでに、数々の試練を与えました。
 ところがある日、ある一人の輩が、最深部までやってきたのです。
 やっと、『選ばれし者』が来たか。と思えば、きびすを返し、帰っていく。
 とにかく、わけをはなし、何とかしてくれと頼むと、
 『わたしは、ここを新たなダンジョンに変えようと思ってきただけだ。
  そして、ダンジョンの攻略本を売りまくって……っと、
  これはこっちの話だ。とにかく、私は行かせてもらうぞ』
 と、無遠慮きまわりない輩は、帰っていく。
 そのような本が、この世に出回れば、誰が『選ばれし者』か、わからなくなってしまう。
 一応、その者が持っていた紙を、吹き飛ばしはしたが、いつ、人の手に渡るかわからん。
 よって、この神殿に来たものは、全て送り返すことにしたんだ」

「なるほど、ウソじゃなさそうだ」
と、元に戻ったラグナスがいう。
「だから、あちこちに、侵入者撃退用の罠や、宝箱などがあったんだ」
「と、いうことは、あちこちにあった本などは、その『ある輩』の著書だったんだな」
僕たちが、うんうん、と納得していると、シェゾがなにやら、肩を震わせている。
「……おまえら、あの著書を読み、そのやからの発想からして、『ある輩』が誰だかわからんのか……」
う〜ん、と考えて、ふと、思い当たる節が浮かんでくる。
「も、もしかして、その『輩』って……」
「緑の髪で……」
ラグナス達も、気づいたらしい。
「二つの角があって……」
「とても麗しい……」
「「「「「……サタン…?」」」」」

僕たち、ちゃーんと聞いたよ。
端整な顔を、少しゆがめ、
リアの、声変わりのしていない、少女のようなボーイソプラノの声で、言ったんだ。

「なんで、お前達が『あの輩』の事を知っているんだ?」





あとがきがとあ

うにゅ!?なんなんだ!! このへたさわ!!?
シェゾやーいやーい、へたくそー!
酷い……。
アルルそーだよシェゾ!なにもホントのこといわなくったって!
シェゾ…おまえも、何気にひどいこと言ってるだろ。
いいもん、いいもん。僕なんか…僕なんか……。
(壁で‘の’字を書いている)
アルルあ〜あ、いじけちゃった。
シェゾお前のせいだろ。
へっ。どーせ、ぼくは小学生の頃、
六年間、通知表で1以外、とったことありませんよぉ。
アルル……よく、出す気になったね。
どーせ、最初から、ルルーもカーくん忘れてて、
後から、書き足したんですよー。
シェゾ今の、問題発言だろ……。
カーくんぐ〜〜〜〜〜〜……。
ルルー……ほ〜んと、問題よねぇ。
このあたくしのこと、忘れるなんて……。
にょ!?どーして、ルーさんとカーさんがここに!!? 
アルルエヘv、さっき連れてきちゃったんだVv
ルルー新・女王乱舞ッッ!!
カーくんググーーーーーーっっ!!
(特大かーばんくるビーム!!)
いやあぁぁぁ……!!
アルルわお、きれーなお星様☆
でも、しかたないよねー。
最初、一回僕を仮死状態に、陥らそうとしたんだしねー。

シェゾ(アルルだけは、怒らせないことにしよう。
 結局のところ、こいつが一番怖いからな……)

やっぱり出てきました、おのお方(爆。
ほんとこの人って、いろいろなコトを持ち込んでくれますねぇ…
ところで(龍)、自分で自分の説に納得する人だったりします。ごめんなさい。

さて、次の執筆者は相変わらず未定だったりします。
「書いてもいいよ」って方は、掲示板への書き込み、お願いできますか?
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