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リレー小説
第6話
著者 : 聖 十夜 さん


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・・・・しくしく・・・しく・・
泣き声が聞こえる。どこからかは、分からないけど。
高い声。
(女・・・?いや、子供か)
一体誰が。何故?
「・・・ゾ、シェゾ!」
何故、こんな所に子供がいる?どこからか迷い込んできたのか。
それともやはり、秘宝を求めて?だとしたら何のために・・・
「くおら〜!目を覚ましなさい!!」
―ドゴウッ―
「ぐはぁ!」
いきなり聞こえた、ルルーの強烈パンチ付の声に、シェゾは思考を中断せざるを得なかった。
そもそも、壁に叩きつけられて、それでも考え続ける者など、いないだろう。
「ぬあにしやがる!筋肉ゴリラ女が」
「誰が筋肉ゴリラ女よ!こんなか弱い、ナイスバディーな美女を捕まえて。
 第一、あんたがぼーっと突っ立てたからおこしただけよ。
 全く、私はいきなり襲ってきたブタたらをはり倒したというのに」
「か弱い美女?ふん、そんなもの、どこにいる?ここにいる女は、
 脳みそまで筋肉になってる暴力女だけだぜ?」
「な・ん・で・すって〜〜」
たちまち始まった口論に、あきれ顔で顔を見合わせ、同時にため息をついた。
その向こうでは、何故か、すけとうだらが『ばたんきゅー』している。
「第一、俺はあの泣き声について、考えてたんだ」
「はあ?泣き声?何の事よ」
「ハッ、聞こえなかったのか?やっぱりお前の耳も筋・・・え?」
シェゾは口論をやめ、アルルとラグナスの方を見た。二人とも、驚いた顔でこちらを見ている。
「泣き声なんて聞こえなかったよ。気配を感じたと思ったら、すけとうだらが襲ってきたんだ」
「そうそう、なんか人(?)が変わったように冷静だったわねえ。
ひょっとして、あの『クルリンクルルル何とか』ってやつにハマッたんっじゃない?」
「『人格クルクルクルックル』だ。まあ、本人―人じゃないが―に聞けば分かる、と思うが」
「ぐぐー」
おかしい、とシェゾは思った。どうやら、三人(カーバンクルはこの際無視)とも、
あのとき、気配を感じた事は、シェゾと同じだったようだが、泣き声は聞こえていなかったようだ。
(こいつらには聞こえていなかった?聞こえたのは俺だけ・・・)
どういう事なのだろうか。それでは、あの泣き声は一体・・・
「何よ。いきなり黙り込んで。泣き声がなんなのよ」
「・・・いや、何でもない。悪かったな」
素直に謝り、立ち上がろうと壁に手をついた瞬間、何かが手に触れた。
―カチッ― 
「へ?」
「あっ」
シェゾの間抜けな声と、アルルの声が重なった。
その音は、この遺跡でもっとも忌まわしいもの。
そう、それは―
「○☆□#※◎△*〜〜〜〜!」
「シェゾ〜〜〜!!」
アルルの叫び声を聞きながら、シェゾは闇に落ちていった。

―何故だ・・・何故こんな所にこんなものが・・・?―
壁に開いた穴から落ちた部屋で、シェゾは立ちつくしていた。
原因は、目の前に転がっているモノ。
何故これがここにあるのかは分からないが、
とにかく関わりたくない。絶対に関わりたくない。死んでもこれだけは関わりたくない!
―結論。
「とりあえず素通り」
「オウ!待ってくだサ〜イ。ミーを見捨てないで〜〜」
「だぁぁぁぁぁ〜、ひっつくなぁ〜!!」
シェゾは、思わず叫び声をあげた。
何せ、素通りしようとした彼に、いきなり起きあがって抱きついたのは、
外見ラグナス、中身はインキュバスという、何ともミスマッチな物体だったのだから。
「何だ!何でお前がこんな所にいる!?」
「オー、よく聞いてくださいまシタ!実は、いきなりミーの体が
このハンサムボーイに変わったと思ったら、その後次々とワナにかかって・・・」
しまった、と思ったときにはもう遅い。シェゾはみすみす自分から彼に関わってしまったのだ。
なにやらべらべらとここに来たいきさつを喋り続けるインキュバスに辟易して、シェゾは彼に背を向けた。
「それで最後にワープで・・・オウ、どうしまシタ?」
「うるさい。これ以上お前の話なんか―」
―左肩に灼熱感―
「くっ」
突然の痛みに、左肩を押さえながら、シェゾは後ろを振り向いた。
インキュバスが、吹き飛ばされて、再び倒れている。
左肩を押さえた右手が、赤く染まってゆく・・・
(一体・・・誰が?)
誰かが攻撃してきたのは、分かる。では、一体誰なのだろうか。
―クス・・・クスクス・・―
シェゾの考えに呼応するように、一人の少年が現れた。
影になっているので、顔がはっきりと見えない。
(この声は・・・さっきの・・・)
「初めまして。お兄ちゃん」
そう言って、その少年はにっこりと笑った。
無邪気と言っていい、そんな笑い。
―このときシェゾは悟った。自らが、誘い込まれたことに―

つづく




なっげー(←呆然とした口調で)
これでも短くしたんですけど。
あ゛あ゛あ゛あ゛、ごめんなさい、皆さん!にしのはらさん。
何か、前回のお話とかけ離れているわ!!
『静かな気配』と『泣き声』が、関連してない・・・
しかも、壊れた方向性に行ってないしぃぃぃ〜〜。
さらに読みにくいしぃぃぃぃ〜。(←↑注・壊れてます。ツッコミ不可)
はっ!あとがきまで長く・・・
最後に、こんな私の後を引き継ぐ走者さん。ごめんなさい。頑張って。
(はあ、私もギャグセンスはないのね・・・)

愛知県津島市 聖 十夜 さん
いきなりなんだか急展開!
この無邪気だけど不気味な笑い声の主は一体!?
シェゾとインキュはこれからどうでるんでしょう…?

さて、次回の走者は「優緋」さん。よろしくお願いします。
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